「あーあ。七十年も生きて、まだこの世は、わからねぇことだらけだ!天も地も、知らん顔で、ゆーったりと動きやがって!くそっ。おい、へぼ弟子。おまえ呪術師になんぞなるの、やめたほうがいいぞ。こんな虚しいもんは、ないわい」
 タンダは苦笑した。
「良いですよ。そこまで悟るのに、あと五十年くらいはかかりそうだから。まあ、もうすこしやってみます」

<<精霊の守り人/上橋 菜穂子>>